お知らせ

2023/05/16

事務所通信5月号

事務所通信

 

令和5年10月1日から消費税の仕入税額控除の方式としてインボイス制度(適格請求書等保存方式)が、いよいよ開始されます。インボイス制度の実施に伴うシステム修正費用の取扱いについて、修繕費と資本的支出の説明も交えてお話しします。

 

Ⅰ.修繕費・資本的支出

 保有している資産の修理、部品の交換、改良等をした場合にその支出金額が税務上、修繕費になるのか資本的支出になるのかは基本的に次のように区分します。

 

資産の通常の維持管理や原状回復のために要したと認められる部分の金額

修繕費

資産の価値を高め又は耐久性を増加させるものであると認められる部分の金額

資本的支出

修繕費となれば支出時に費用として損金算入でき、資本的支出となれば資産計上し、減価償却を通じて損金算入することとなります。

修繕費になるか資本的支出になるかは、契約書や請求書などに記載されている名目(〇〇修繕工事など)では判断せず、実質で判断することとなります。

ただし、次のいずれかにあてはまる場合には実質に関係なく修繕費とすることができます。

①一つの修理、改良等の金額が20万円未満であるもの

②その修理、改良等がおおむね3年以内の期間を周期として行われるもの

 一つの修理、改良等の金額が20万円以上で、3年以内の周期にも該当しない場合に、修繕費か資本的支出か明らかでないときは、次のフロー図にあてはめて判断することになります。

 

Ⅱ.修繕費と資本的支出の区分(フロー図)※災害の場合の取扱いを除く

 

Ⅲ.システム修正費用の区分

国税庁から公表されている「消費税のインボイス制度の実施に伴うシステム修正費用の取扱いについて」では、システムに従来備わっていた機能の効用を維持するために必要な修正を行うものであることが作業指図書等から明確である場合には、新たな機能の追加、機能の向上等に該当せず、これらの修正に要する費用は修繕費として取り扱われると述べています。

また、資本的支出として、(イ)取引先の情報を自動照合するような機能を新たに搭載するもの。(ロ)これまでシステムで作成した請求書を紙媒体で出力していたものを電子交付まで自動で行えるように仕様変更するもの。が例として挙げられています。なお、資本的支出であっても20万円に満たない場合や、費用の額のうち区分が明らかでない金額がある場合に、次のいずれかに該当するときは修繕費として差支えないとされています①その金額が60万円に満たない場合②その金額が修正に係るソフトウエアの前期末における取得価額のおおむね10%相当額以下である場合

2023/05/16

2023年5月の税務

税金カレンダー

2023年5月の税務に関する税務スケジュールを分かりやすくまとめております。

 

 

 

4月分源泉所得税・住民税の特別徴収税額の納付

納付期限:5月10日(水)

 

3月決算法人の確定申告

申告期限:5月31日(水)

 

9月決算法人の中間申告

申告期限:5月31日(水)

 

自動車税(種別割)の納付

納付期限:5月中において都道府県の条例で定める日

2023/04/23

事務所通信4月号

事務所通信

 

 改正電帳法 2023年内に対応すべきこと

 2022年1月に施行された改正電子帳簿保存法で、電子取引データの電子保存が義務付けられました。しかし、多くの事業者で準備が間に合わず、現在は2年間の宥恕措置が設けられ、2024年に電子保存が完全に義務付けられる予定です。今回は、2023年12月末までにやるべき対応についてお話しさせていただきます。

 

 

 

Ⅰ.改正電子帳簿保存法

2022年1月に施行された改正電子帳簿保存法では、①電子帳簿保存、②スキャナ保存、③電子取引データ保存について定められています。このうち①と②の取組は任意、③電子取引データ保存のみ義務規定となります。今回、義務規定の③についてご案内します。

 

 

 

Ⅱ.電子取引データとは

交付義務のある取引情報を記載した文書(例:領収書や請求書、注文書、契約書、見積書など)で、紙ではなく電子データでやりとりしたものを「電子取引データ」と言います。受け取った場合だけでなく、送信した場合も対象です。

 例 ) ・EDI取引

   ・インターネット等による取引

   ・電子メールにより取引情報を授受する取引(添付ファイルによる場合を含む)

   ・インターネット上にサイトを設け、当該サイトを通じて取引情報を授受する取引

 

 

 

Ⅲ.電子取引データの保存方法(4つのルール)

電子取引データは印刷して保存することは不可となり、オリジナルの電子データの状態で保存することが必要となります。原則、次の4つのルールを守って保存することが求められています。

 

【電子取引データ保存 4つのルール】

①と②については混乱なく対応できると思いますので、③と④の対応策をご案内します。

 

(1)ルール③「日付や取引金額、取引先で検索できる」への対応策

 【対応策の例】

 

(2)ルール④「改ざん防止のための措置がとられている」への対応策

保存したデータが「正当なもの」と証明するために、次のいずれかの対応が必要です。

 

 

 

Ⅳ.令和5年度税制改正による制度の見直し

令和5年度税制改正により2024年以降の猶予として、相当の理由があると認められる場合は、一定の条件のもとに、4つのルールを満たさない電子取引データの保存を可能とする措置が設けられました。2024年からは下記のいずれかの対応をとる必要があります。

 

 

2023/04/23

2023年4月の税務

税金カレンダー

2023年4月の税務に関する税務スケジュールを分かりやすくまとめております。

 

 

3月分源泉所得税・住民税の特別徴収税額の納付

納期限:令和5年4月10日(月)

 

 

2月決算法人の確定申告

申告期限:令和5年5月1日(月)

 

 

8月決算法人の中間申告

申告期限:令和5年5月1日(月)

2023/03/11

事務所通信3月号

事務所通信

 

   

令和5年10月1日から消費税の仕入税額控除の方式としてインボイス制度(適格請求書等保存方式)が、いよいよ開始されます。そこで今一度インボイスについてお話しさせていただきます。

 

Ⅰ.インボイス制度とは

 インボイス制度とは原則として、適格請求書等(インボイス)を、売り手、買い手のそれぞれの立場で保存する制度のことを言います。

売り手

消費税の課税事業者である買い手からの求めに応じてインボイスを交付し、その写しを保存。ただし、インボイスを交付できるのは適格請求書発行事業者のみ

買い手

仕入税額控除を適用するために交付を受けたインボイスを保存

 

Ⅱ.売り手側

(1) 交付の義務

■適格請求書発行事業者には、買い手(課税事業者)の求めに応じ、適格請求書を交付する義務があります。

■適格請求書を交付することが困難であると認められる一定の取引については交付義務が免除されます。

■返品や値引き等、売上に係る対価の返還を行う場合には適格返還請求書等を交付します。

買い手(相手)

交付義務の有無

課税事業者

交付義務あり

免税事業者・一般消費者

交付義務なし

(2)保存の義務

交付した適格請求書等について写しを保存する義務があります。

(3) 適格請求書の交付義務が免除される取引

■3万円未満の公共交通機関(船舶、バス又は鉄道)による旅客の運送

■出荷者等が卸売市場において行う生鮮食料品等の譲渡(出荷者から委託を受けた受託者が卸売の業務として行うものに限る)

■生産者が農業協同組合、漁業協同組合又は森林組合等に委託して行う農林水産物の販売(無条件委託方式かつ共同計算方式により生産者を特定せずに行うものに限る)

■3万円未満の自動販売機及び自動サービス機により行われる課税資産の譲渡等

■郵便切手を対価とする郵便サービス(郵便ポストに差し出されたものに限る)

 

Ⅲ.買い手側

一般課税の場合には、帳簿と請求書等の保存が仕入税額控除の適用要件となります。

(1) 保存が必要となる帳簿

現行と同様に次の事項を記載した帳簿の保存が必要となります。

①    課税仕入れの相手方の氏名又は名称

②    取引年月日

③    取引内容(軽減税率の対象品目である旨)

④    対価の額

(2)保存が必要となる請求書等

仕入税額控除の要件として保存が必要となる請求書等には以下のものが含まれます。

①    売り手が交付する適格請求書又は適格簡易請求書

②    買い手が作成する仕入明細書等(適格請求書の記載事項が記載され、相手方の確認を受けたもの)

※簡易課税制度を選択して簡易課税方式により消費税を計算している場合には課税売上高から納付する消費税額を計算することから、適格請求書等の保存は仕入れ税額控除の適用要件ではありません。

 

Ⅳ.税制改正大綱で示された改正案

■1万円未満の値引き・返品はインボイスがなくてもOK

値引きや返品、割り戻しには返還インボイスの交付が必要ですが、1万円未満の値引き等の場合には、返還インボイスの交付が不要となります。

■登録申請期限が緩和

課税期間の初日を登録日とする場合の申請期限が、課税期間の初日から起算して15日前の日までに短縮されます。なお、登録日を制度開始日の令和5年10月1日とするには令和5年3月末までの申請が原則必要とされていましたが令和5年9月30日までの申請であれば制度開始日の登録に間に合うこととなりました。

 
   

 

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