お知らせ

2021/11/15

事務所通信11月号

事務所通信

 

 

 

❖ふるさと納税 令和3年度分確定申告手続の簡素化

令和3年度分の確定申告から、ふるさと納税(寄附金控除)の申告手続が簡素化されます。今年も残すところわずかとなりましたので、ここで改めてふるさと納税の概要や申告手続についてご紹介いたします。

 

 

1.「ふるさと納税」とは

 ふるさと納税とは、自分の選んだ自治体に寄附(ふるさと納税)を行った場合に、寄附額のうち2,000円を越える部分について、所得税と住民税から原則として全額が控除される制度です。(一定の上限あり)

 

2.控除を受けるためには

 控除を受けるためには、原則として、ふるさと納税を行った翌年に確定申告を行う必要があります。ただし、確定申告が不要な給与所得者等は、ふるさと納税先の自治体数が5団体以内である場合に限り、ふるさと納税を行った各自治体に申請することで確定申告が不要になる「ふるさと納税ワンストップ特例制度」が適用できます。

 

ワンストップ特例制度

確定申告

対象者

・確定申告不要な給与所得者

・年間寄附先が5自治体以内

上記の両方に当てはまる方

・ふるさと納税以外の確定申告が必要

・年間寄附先が6自治体以上

上記のどちらかに当てはまる方

手続

申請書と本人確認書類を各自治体に提出

確定申告書類と寄附金受領証明書を税務署に提出

期限

寄附をした翌年の1月10日まで

寄附をした翌年の確定申告期間

令和3 年分の確定申告からは、「寄附金受領証明書」に代えて、特定事業者が発行した「寄附金控除に関する証明書」を用いることができます。

 

3.確定申告手続の簡素化について

 (1)制度の概要

 寄附金控除の適用を受けるためには、確定申告書に寄附ごとの「寄附金の受領書」の添付が必要ですが、令和3年分の確定申告から、「寄附金の受領書」に代えて、特定事業者が発行する年間寄附額を記載した「寄附金控除に関する証明書」を添付することができることとされました。*ワンストップ特例制度については従来通り変更はありません。

 

(2)特定事業者とは

 「特定事業者」とは、国税庁長官により指定を受けた一定の者をいい、一覧が国税庁のサイトで公表されています。令和3年9月15日現在、次の特定事業者が公表されています。(ポータルサイト名で記載しております

 

ふるなび、さとふる、楽天ふるさと納税、ふるさとチョイス、ふるさとパレット、ふるさとプレミアム、ふるさとぷらす、セゾンのふるさと納税、ANAのふるさと納税、ふるさと本舗、三越伊勢丹ふるさと納税、JALふるさと納税サイト、auPAYふるさと納税

 

(3)証明書の記載事項と様式

 証明書には、次の事項の記載が必要です。

 ① 寄附者の氏名、住所

 ② ①がその年中にそのポータルサイトを通じて寄附をした年間寄附額

 ③ 特定事業者が管理する寄附番号

 ④ 寄附年月日

 ⑤ 寄附先の名称及び法人番号

 ⑥ その他参考となるべき事項

 

●様式のイメージ(記載例付)

※国税庁HPより

 

 この証明書は、ご利用のポータルサイトから電子データ(XML形式)により提供を受ける、あるいは郵送などの方法により発行を受けることができます。具体的な手続は、各ポータルサイトにてご確認ください。

 

 多くの寄附を行っている方は、1年分の寄附情報(寄附先・金額等)の管理や受領書の保管等が煩雑であったと思います。今回の制度を利用すれば、各ポータルサイトから証明書の発行を受けることで、1年分をまとめて入手できるため申告の手続負担が軽減されます。

 

 令和3年度の所得税の還付、翌年度の住民税の控除の対象となるためには令和3年12月31日23:59までに寄附を行う必要があります。ふるさと納税の利用をお考えの方は、寄附先の選定とともに代替となる証明書の活用もあわせてご検討ください。

 

< 編集後記 >

今回紹介した制度については、「国税庁HP所得税の確定申告寄附金に関する証明書」にてご確認いただけます。

不明な点等がございましたら当事務所担当者までお問合せください。

 

2021/10/11

事務所通信10月号

事務所通信

 

今回は、令和3年分の年末調整時に提出する書類の変更点・留意点についてお話しさせていただきます。

 

1.押印義務の見直し

 これまで年末調整の申告書には押印欄が設けられており、書面で提出する際は提出者の押印が必要でしたが、令和3年4月1日以後提出分から押印が不要となりました。

 例えば扶養控除等(異動)申告書などの書類の、従来印字されていた「あなたの氏名」の欄の「㊞」が令和3年分の様式から削除されています。

 

 

2.年末調整の申告書を電子データ等で提出する場合の税務署長の承認廃止

 年末調整の申告書を従業員から電子データで受領する場合、これまでは事前に税務署へ「源泉徴収に関する申告書に記載すべき事項の電磁的方法による提供の承認申請書」を提出し税務署長の承認を受ける必要がありました。

 改正により、令和3年4月1日以降に電子データで年末調整の申告書を受領する場合は、上記の事前承認が不要となりました。

 ただし、別途必要な措置(従業員から電子データの提供を受けるための方法を定めておく等)がありますのでご留意ください。

 

※国税庁は10月1日に「年調ソフトV2.0」を公開しました。

年調ソフトは勤務先に提出する年末調整関係の書類を従業員が手軽に作成できるようにしたアプリです。質問に答えて控除証明書等のデータを入力すると提出のための電子データ等が作成できます。

 

3.年末調整の申告書作成の留意点

令和3年からの変更ではありませんが、令和2年分から提出が必要となったものについて説明します。

(1)所得金額調整控除申告書 ※(基・配・所)と右上に記載してある書類の左下にあります。

次のいずれかの要件に該当する給与年収850万円を超える人が所得金額調整控除を適用する際に提出(記入)します。

①本人、同一生計配偶者、扶養親族のいずれかが特別障害者に該当

②年齢23歳未満の扶養親族を有する

 

 

(2)給与所得者の基礎控除申告書 ※(基・配・所)と右上に記載してある書類の左側にあります。

その年の合計所得金額が2,500万円以下の人が基礎控除を適用する際に提出します。

 

(例)給与所得のみの場合

①(1)の収入金額欄に収入金額を記入

②裏面の給与所得の金額の計算方法の表に                                                 

金額をあてはめて算出した所得金額を

(1)の所得金額欄に記入

③②で算出した所得金額を控除額の計算の判定

の欄にあてはめてチェックをつける

④③で出た区分(ABC)を区分の欄に記入             

⑤基礎控除の金額を判定の表をもとに記入

 

2021/09/15

事務所通信9月号

事務所通信

 

令和3年10月~ インボイス制度の登録申請受付開始

令和5年10月1日から導入されるインボイス制度の登録申請受付が令和3年10月1日から開始されます。今回は、インボイス制度についてご紹介いたします。

 

1.適格請求書等保存方式(インボイス制度)の概要

インボイス制度では、インボイスを受領することが仕入側の仕入税額控除の要件として求められます。インボイスがないと仕入税額控除ができないため、仕入側では納付する税額が増えることになります。売手側はインボイスを発行するためには、適格請求書発行事業者の登録が必要になります。(※令和11年9月まで経過措置あり)

 

 

    参考:国税庁HP https://www.kinzei.or.jp/keigen/pdf/shinseikaishi20211001.pdf

 

 

2.適格請求書(インボイス)とは

 売手が、買手に対し正確な適用税率や消費税額等を伝えるためのものです。具体的には、現行の「区分記載請求書」に「登録番号」「適用税率」「消費税額等」の記載が追加されたものをいいます。

 

 

3.適格請求書発行事業者の登録

 適格請求書を交付するためには、適格請求書発行事業者として税務署長の登録を受ける必要があります。登録申請書は、導入の2年前である令和3年 10 月1日からe-Taxを利用して提出できます。

     参考:国税庁HP https://www.nta.go.jp/taxes/shiraberu/zeimokubetsu/shohi/keigenzeiritsu/invoice_about.htm


     参考:国税庁HP https://www.kinzei.or.jp/keigen/pdf/shinseikaishi20211001.pdf

 

 

4.適格請求書発行事業者の義務                    

・適格請求書発行事業者は、課税事業者として申告義務が生じます。

・売手である適格請求書発行事業者は、買手である取引相手(課税事業者)から求められたときは、適格請求書を交付する義務及び交付した適格請求書の写しを保存する義務が課されます。

・買手は仕入税額控除の適用を受けるために、原則として、取引相手(売手)である適格請求書発行事業者から交付を受けたインボイスの保存等が必要となります。

 

 

5.免税事業者の登録手続き

 免税事業者が適格請求書発行事業者の登録を受けるためには、登録申請書に加えて「消費税課税事業者選択届出書」を提出し、課税事業者となる必要がありますが、令和5年10 月1日を含む課税期間中に登録を受ける場合は、登録を受けた日から課税事業者となる経過措置が設けられています。

 

 

 

 

2021/09/01

事務所通信8月号

事務所通信

 

❖電子帳簿保存法 令和3年度税制改正について

令和3年度の税制改正において、経済社会のデジタル化を踏まえ、「経理の電子化による生産性の向上」「テレワークの推進」「クラウド会計ソフト等の活用による記帳水準の向上」のため、帳簿書類を電子保存する際の手続を抜本的に簡素化する観点から「電子帳簿保存法」の改正等が行われました。(令和4年1月1日施行)

今回は、電子帳簿保存法の改正内容についてご紹介いたします。

 

1.「電子帳簿保存法」とは

「電子帳簿保存法」とは、各税法で原則「紙での保存」が義務づけられている帳簿書類について一定の要件を満たした上で「電子データによる保存」を可能とすること及び電子的に授受した取引情報の保存義務等を定めた法律です。

電子帳簿保存法上、電磁的記録による保存は、大きく以下の3種類に区分されています。

 

区分

概要

①電子帳簿等保存

会計ソフトなどで電子的に作成した帳簿や電子的に作成した書類をデータのまま保存

②スキャナ保存

受領又は作成した紙の書類を画像データ化して保存

③電子取引

授受した取引情報のデータをデータで保存

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

2.令和3年度税制改正

 令和3年度税制改正より見直された電子帳簿保存に関する改正は、次の通りです。

区分

項目

概要

① 電子帳簿等保存

承認制度の廃止

これまで必要であった税務署長への事前承認が不要

最低限の要件を満たせば電子保存が可能

複式簿記による記録であれば、最低限の要件を満たすことで、電子保存をすることが可能に

優良な電子帳簿の

ペナルティ軽減措置

「優良な電子帳簿」の保存要件を満たし、かつ、あらかじめ本措置適用の届出書を提出しているときは、

過少申告加算税5%軽減

・ 65万円の青色申告特別控除の適用が可能

② スキャナ保存

承認制度の廃止

これまで必要であった税務署長への事前承認が不要

要件の緩和

・ タイムスタンプの付与期間が最長約2か月以内

・ 受領者等の自署が不要

・ 検索要件の緩和

・ 一定のクラウド等を利用することでタイムスタンプが不要に

(※)タイムスタンプ…書類作成日付を確認するための時刻証明サービス

要件の廃止

相互けん制、定期的な検査及び再発防止策の社内規程整備等の適正事務処理要件が廃止(スキャン後即原本廃棄が可能に)

不正によるペナルティ加重措置

電子保存に関して不正があったときは重加算税10%加重

③ 電子取引

要件の緩和

・ タイムスタンプの付与期間が最長約2か月以内

・ 検索要件の緩和

(※)基準期間の課税売上高が1,000万円以下の場合で一定の要件に該当するときは検索要件すべて不要

書面印刷による代替保存の廃止

所得税や法人税において電子取引の取引情報を紙に印刷して保存する代替制度が廃止(消費税は引き続き可能)

不正によるペナルティ加重措置

電子保存に関して不正があったときは重加算税10%加重

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

改正により、導入の足枷となっていた要件が緩和・廃止され取り入れやすくなった一方、不正によるペナルティが重くなりました。

また、実務において影響が大きいと考えられるのは、「電子取引情報の紙印刷代替保存の廃止」ではないでしょうか。たとえば、電子メールで請求書データを受け取り、それを紙に印刷して保存されている事業者にあっては、来年1月から所得税や法人税において認められなくなりますのでご注意ください。

2021/07/12

事務所通信7月号

事務所通信

 

今回は、成年年齢の引き下げによる税金への影響についてお話しさせていただきます。

 

1.成年年齢の引き下げ

 平成30年(2018年)6月に成年年齢を20歳から18歳に引き下げること等を内容とする民法の一部を改正する法律が公布され、令和4年(2022年)4月1日から施行されることとなりました。なお、施行日時点で18歳以上20歳未満の方は、その日(2022年4月1日)に成年に達することとなります。具体的には、2002年4月2日生まれ~2004年4月1日生まれの方です。

 

2.未成年者控除(相続税)

 相続人の中に未成年者がいる場合には、その未成年者に対し相続税が一定額控除される未成年者控除という制度がありますが、控除の額は未成年者が成人するまでの年数に10万円を乗じた額になります。現行では満20歳になるまでの年数ですが改正により満18歳になるまでの年数に10万円を乗じて金額を計算することとなります。そのため控除できる相続税額が2年分(20万円)少なくなります。

 なお、既に未成年者控除の適用を受けたことがある場合に、未成年者のまま次の相続があるときに控除できる未成年者控除の額は前回の控除不足額の範囲内に限られますが、この特例として経過措置が設けられています。

 

3.相続時精算課税適用者の要件(贈与税)

相続時精算課税は、原則60歳以上の父母または祖父母から、20歳以上の子または孫に財産を贈与した場合に選択できる贈与税の制度ですが、この制度の適用を受けることができる者の年齢が、贈与の年の1月1日において20歳以上の者(現行)から18歳以上(改正)の者となり2年早く適用が受けられるようになります。

 

4.事業承継税制に係る受贈者の要件(贈与税)

次の事業承継税制の適用に係る受贈者の年齢要件が20歳以上から18歳以上に引き下げられます。

①法人版事業承継税制…後継者へ非上場株式等を贈与した場合に贈与税の猶予や免除を受ける制度

②個人版事業承継税制…後継者へ事業用資産を贈与した場合に贈与税の猶予や免除を受ける制度

 

5.その他の贈与税

次の特例制度の適用に係る受贈者の年齢要件が20歳以上から18歳以上に引き下げられます。

①贈与税の税率の特例…直系尊属から贈与を受けた場合の贈与税は特例税率を適用するという制度

②直系尊属から結婚・子育て資金の一括贈与を受けた場合の贈与税の非課税措置…結婚・子育て資金に充てるために直系尊属から信託受益権の付与等を受けた場合に1,000万円まで贈与税を非課税とする制度

 

 6.個人住民税

未成年者のうち前年の合計所得金額が135万円以下の者は個人住民税が非課税となる措置が設けられています。この未成年者の年齢は民法にあわせているため、年齢が20歳未満から18歳未満へと引き下げられます。

 

7.税金以外

NISA制度やジュニアNISA制度の年齢要件の「20歳」が「18歳」に引き下げになります。

 

8.普段の生活で変わるもの変わらないもの

18歳(成人)になったらできること

20歳にならないとできないこと                  (これまでと変わらないこと)

携帯電話の契約、ローンを組む、クレジットカードをつくる、一人暮らしの部屋を借りるなどを親の同意がなくてもできる

飲酒をする・喫煙をする

10年有効のパスポートを取得する

競馬、競輪、オートレース、競艇の投票券を買う

公認会計士、司法書士、医師免許、薬剤師免許などの国家資格を取る

養子を迎える

男女ともに結婚できるようになる(女性の結婚可能年齢が16歳から18歳に引き上げられたため)

大型・中型自動車運転免許の取得

 

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