2015/04/10
税務通信4月号
平成27年4月1日以降の改正項目
新社会人の皆様、ご入社おめでとうございます。新年度に入り、税法等も改正されています。今回は平成27年4月1日以降の改正点について触れたいと思います。
1.法人税
法人実効税率が34.62%から32.11%に下がり、収益力の高い企業ほど減税となります。ただし、研究開発減税の縮小など代わりの増税策も始まります。
2.所得税
ふるさと納税確定申告不要に
ふるさと納税ワンストップ特例制度が創設され、寄附先が5自治体以内であれば確定申告が不要になります。ただし、元々確定申告が必要な方、又は今年の1月1日~3月31日に既に寄附を行っている方は確定申告が必要です。
また、平成27年度の控除上限額は、個人住民税の1割から2割へと増加しています。
3.贈与税
結婚・子育て資金の一括贈与の非課税の創設
個人が結婚・子育てに充てるために金融機関との契約に基づき父母などから贈与により取得した金銭等を銀行に預けた場合、最大1,000万円までの金額については贈与税が非課税となります。
ただし、50歳になるまでに使い切れなかった残額は、贈与があったこととされます。
また、贈与者死亡の場合は、使い切れなかった残額は相続財産に加算されます。
4.その他の税金
軽自動車税
自家用乗用車の場合、4月1日以降に取得した新車の軽自動車に関しては、現在の年7,200円から1.5倍の年10,800円に引き上げられます。
エコカー減税、基準厳しく
基準となる燃費性能が引き上げられ、多くの車種で税負担が増えます。
5.医療・介護関係
介護報酬の引き下げ
在宅介護の報酬を引き上げる一方、施設サービスを安くする等により全体で2.27% 介護報酬が引き下げられます。また、特別養護老人ホームは6%の引き下げとなります。
特養ホーム入所
特別養護老人ホームの新規入所については、原則として要介護度3以上の認定を受けている方に限られる事となりました。
6.年金関係
マクロ経済スライドの開始
マクロ経済スライドとは、そのときの社会情勢に合わせて、年金の給付水準を自動的に調整する仕組みです。それにより、物価の伸びほど年金給付額を増やさないような制度となり、実質的に受取額が減額となります。
国民年金・介護保険
国民年金保険料が月額15,250円から340円引き上げられ15,590円になります。
65歳以上の介護保険料が、全国平均で578円引き上げられ5,550円になります。