2017/02/10
事務所通信2月号
個人型確定拠出年金
今年の1月より制度が改正され、全ての企業にお勤めの方、専業主婦の方、公務員の方にも加
入対象が広がり、制度上どなたでも加入できるようになりました。昨年6月の事務所通信でも取り
上げましたが、今回改めて取り上げさせていただきます。
1. 制度の概要
毎月の掛金を自分自身で運用しながら積み立てていき、原則60歳以降に受け取るしくみとな
っています。毎月いくら積み立てるか、どんな金融商品で運用するか、どのように受け取るか、す
べて自分自身で決めることができる制度です。
2. 掛金
毎月5,000円から1,000円単位で選べます(上限あり)。掛金は年1回変更可能で、60歳まで積
み立てます。また、掛金拠出の休止・再開はいつでも可能です。納付方法としては、口座振替
で、会社員の方は給与天引きとの選択が可能です。
月々の掛金上限額は下記の通りです。
・第1号被保険者(自営業者とその家族、フリーランス、学生):68,000円 ※3
・第2号被保険者(60歳未満の厚生年金保険の被保険者):23,000円 ※2
(現在、企業型年金に加入している方):12,000円~20,000円
(公務員など共済組合に加入している方):12,000円 ※1
・第3号被保険者(第2号被保険者に扶養されている配偶者の方):23,000円 ※2
確定拠出年金に拠出した掛金は全額が所得控除となり、所得税・住民税が軽減されます。
下記はその軽減額です。
3. 年金資産の持ち運び
転退職された場合、企業型確定拠出年金等の年金資産は個人型確定拠出年金に、個人型確
定拠出年金の年金資産は転職先の企業型確定拠出年金に、非課税で持ち運ぶこと(ポータビリ
ティ)ができ、一つにまとまった年金資産形成が可能です。
勤め先企業等が変わることになったとしても、ポータビリティにより、確定拠出年金による老後資
金の準備が可能となります。
ただし、確定拠出年金の加入資格や企業の年金制度の状況に応じ、手続きが必要となります
ので注意が必要です。