2019/01/11
事務所通信1月号
平成31年度税制改正大綱について
あけましておめでとうございます。本年もよろしくお願いいたします。
さて、平成31年度の税制改正大綱が公表されました。今回の改正では、消費税率引上げに伴う景気対策として、
次の改正案が提出されています。
・〔個人所得課税〕住宅ローン減税の拡充(住宅ローン控除の3年延長)
・〔消費課税〕車体課税の大幅見直し(自動車に係る軽減措置)
そこで、今回はこの2点についてご紹介します。
Ⅰ.住宅ローン減税の拡充
消費税率引上げ後の住宅購入等を支援するため、平成31年10月1日から平成32年12月31日までの間に入居した場合を対象に、住宅ローン減税の控除期間が3年間延長(建物購入価格の消費税2%分の範囲で減税)されます。
◆税制措置の概要
① 控除期間:現行の住宅ローン減税について、控除期間を3年間延長(10年→13年)
② 控除額:適用年の11~13年目までの各年の控除限度額は、以下のいずれか小さい額
1)住宅借入金等の年末残高(4,000万円※を限度)×1%
2)建物購入価格(4,000万円※を限度)×2%÷3年
※長期優良住宅や低炭素住宅の場合は5,000万円
③ 適用要件:消費税率10%が適用される住宅の取得等をして、平成31年10月1日から
平成32年 12月31日までの間に入居した場合
※入居1~10年目は現行制度通り税額控除
※入居11~13年目についても、所得税額から控除しきれない額は、現行制度と同じ控除限度額
の範囲で個人住民税額から控除
Ⅱ.車体課税の大幅な見直し
消費税率引上げにあわせ、保有課税を恒久的に引き下げることにより、需要を平準化するとともに、国内自動車市場の活性化と新車代替の促進による燃費性能の優れた自動車や先進安全技術搭載車の普及等を図ります。
◆保有課税の恒久減税
① 自動車税の税率引下げ(恒久減税)
平成31年10月1日以後に新車新規登録を受けた自家用自動車(登録車)から、小型自動車を中心に全ての税率区分において、自動車税の税率が引下げられます。
なお、軽自動車税の税率は、変更されません。
② その他
(1)環境性能割の税率の適用区分の見直し
(2)グリーン化特例(軽課)の大幅見直し
(3)エコカー減税(自動車取得税・自動車重量税)の軽減割合・適用期限の見直し
◆環境性能割の臨時的軽減
自動車の取得時の負担感を緩和するため、平成31年10月1日から平成32年9月30日までの間に取得した自家用乗用車(登録車及び軽自動車)について、環境性能割の税率を1%分軽減します。