2023/07/12
事務所通信7月号
いよいよ今年10月からインボイス制度が始まります。登録など事前の準備はお済みでしょうか?まだお済みでない方やどうしようか迷っていらっしゃる方に登録制度の見直しや登録するか否かの検討基準についてお話します。
1.登録制度の見直し(令和5年9月30日までに提出の場合)
令和5年9月30日までに登録申請書を提出した場合は、制度開始日である令和5年10月1日から登録を受けることが可能です。登録の通知が制度開始日である令和5年10月1日までに届かない場合であっても、令和5年10月1日にさかのぼって登録を受けたものとみなされます。さかのぼって登録を受けたものとみなされますが、登録通知が届くまでは一定の期間を要しますので、登録することをお決めになられたときには、早めの申請をおすすめします。
2.登録制度の見直し(免税事業者が制度開始日後に登録する場合)
免税事業者が令和5年10月2日以後の日に登録を受ける場合、登録申請書に登録希望日(提出日から15日以降の登録を受ける日として事業者が希望する日)を記載することとし、その登録希望日から登録を受けることとなりました。
3.登録・取消制度の見直し
課税期間の初日から登録を受ける場合の申請書の提出期限と翌課税期間の初日から登録を取りやめる場合の取消届出書の提出期限については以下のとおり見直されました。
■翌課税期間初日から登録の場合:翌課税期間の初日から15日前の日まで
■翌課税期間初日から取消の場合:翌課税期間の初日から15日前の日まで
4.課税事業者になるか免税事業者のままでいるか
■中心的なお客様が一般消費者の場合
一般消費者を対象にしている場合はお客様が適格請求書等を必要とする機会も少ないので免税事業者のままでもさほど支障はないと考えられます。
ただし、接待利用の多い飲食店や業務で使用されることの多いタクシー等では、支払者は利用した個人ではなく、社内精算などにより事業者となる場合が多くあり、これが課税事業者であれば適格請求書の発行を求められることもあるかと思われます。
※課税事業者が簡易課税制度や少額特例などを適用する場合は発行を求められることはないと思われます。
■中心的なお客様が免税事業者の場合
免税事業者への販売やサービスについて影響はないと思われます。
■中心的なお客様が課税事業者の場合
課税事業者への販売やサービスについては、インボイス制度の影響を受けやすく、売上を左右する重要な要素となる場合には適格請求書発行事業者に登録する方向で検討が必要かと思われます。