2024/02/09
事務所通信2月号
今年も、確定申告の時期が近づいてきました。
今回は、令和5年分の所得税確定申告の主な変更点をご紹介します。
Ⅰ.個人住民税の改正に伴う様式の変更
令和6年度の個人住民税から、上場株式等に係る配当所得等及び譲渡所得等の申告における課税方式を、所得税と一致させることになりました。例えば、これまで上場株式等に係る配当所得について、所得税は総合課税、個人住民税は確定申告不要などと別々の課税方式を選択できましたが、これができないことになります。これにより、令和5年分以降用の所得税の申告書第二表の様式が一部変更されています。
〈令和4年分-変更前〉
〈令和5年分-変更後〉
(出典:国税庁HP)
Ⅱ.総合課税の対象となる者の改正
上場株式等に係る配当所得について、必ず総合課税となる者の定義が次の通り見直されました。
改正前 (R5.9.30までに支払を受ける配当等) |
改正後 (R5.10.1以降に支払を受ける配当等) |
発行済株式総数等の3% 以上を保有する個人 |
同族会社保有分と合算して発行済株式総数等の3%以上を保有する個人 |
これにより、仮に改正後に総合課税の対象となる配当が特定口座(源泉徴収選択口座)内で源泉徴収されていたとしても、総合課税として確定申告が必要となります。
Ⅲ.青色申告決算書等の様式変更
事業所得を申告する場合の青色申告決算書に、売上金額や仕入金額の明細を記入する欄が新設されました。
(出典:国税庁HP)
また、収支内訳書にある売上金額や仕入金額の明細欄に、登録番号(法人番号)の記入欄が新設されました。
以上、主な変更点になりますが、その他、納税地変更の届出書の提出が不要になったなど、細かい変更点もございますので、国税庁のHP等をご確認ください。