(法人)
仕訳を行う際、どの勘定科目に入れればよいか判断に迷うことがあります。
その中でも特に間違いやすいのが交際費と寄附金です。
例えば、とある政治団体に支払った金銭は交際費でしょうか、寄附金でしょうか。
この判断を行う際、よく使われる一つの指標があります。それが、反対給付の有無です。
反対給付というと難しく聞こえるかもしれませんが、単に売上に結び付くかどうかということです。
反対給付があれば交際費に該当し、反対給付がなければ寄附金に該当します。
つまり、取引先との飲み会は今後の営業活動をスムーズに行うことに役に立つと考えられますので、交際費です。
逆に、神社へのお布施などは、売上に直接関係あるとはいえず、寄附金となります。
今回の政治団体に支払った金銭も直接売上に関係するとは言えないため、寄附金になります。
ちなみに交際費は、昭和29年以前は売上が上がるための必要経費であるとして、全額費用として認められていました。
しかし、無駄な経費を節約するという考えの元、交際費の損金不算入の規定ができました。
このことからも「交際費は反対給付があるもの」という判断ができます。
もちろんこれだけでは判断できない部分もあるとは思いますが、迷った場合はこの考え方も一つの指標として、ご活用ください。