2020/05/16
事務所通信5月号
中小企業200万円・個人事業者100万円の持続化給付金
新型コロナウイルスの蔓延により、様々な企業や個人事業者の方たちが大きな影響を受けていますが、そのような企業や個人事業者を支援するために政府が打ち出したのが持続化給付金です。今回はこの持続化給付金についてお話しさせていただきます。
1.持続化給付金とは
新型コロナウイルス感染症拡大により、特に大きな影響を受ける中小企業と個人事業者に対して、事業の継続を下支えし、再起の糧としていただくための給付金で、弁済義務等はないものです。なお一度給付を受けた法人・個人は、再度給付請求を行うことはできません。
2.給付対象の主な要件
1.新型コロナウイルス感染症の影響により、ひと月の売上が前年同月比で50%以上減少している事業者。
※対象となる月は2020年1月~12月のうちから、2019年の同月比で50%減少した月を事業者が自由に選択できます。
2.2019年以前から事業による事業収入(売上)を得ており、今後も事業を継続する意思がある事業者。法人の場合は、資本金の額又は出資の総額が10億円未満、又は、上記の定めがない場合、常時使用する従業員の数が2,000人以下である事業者。
※商工業に限らず、要件を満たす幅広い業種が対象となります。
3.給付額
中小企業が最大200万円、個人事業者が最大100万円です。
上記金額はあくまで最大の金額で、基本的には減少した売上金額分の支給を受けられます。
減少した売上金額分の計算方法
前年の総売上(事業収入)-(前年同月比50%月の売上×12ヶ月)
※上記式は法人と青色の個人事業者の場合です。
※給付時期としては申請から2週間程度となっています。
支給額の一例(ここでは法人の場合を例としています)
売上 |
1月 |
2月 |
3月 |
4月 |
5月 |
2019年 |
500,000 |
400,000 |
600,000 |
500,000 |
400,000 |
2020年 |
400,000 |
200,000 |
300,000 |
260,000 |
|
前年同月比 |
80% |
50% |
50% |
52% |
|
※2019年の総売上が540万円と仮定
①この例では、前年比50%以上減少したのは2月と3月となります
②この例で、一番多く受給するには3月ではなく、前年同月比50%以下で一番売上が低い2月を選択します。
③540万円-(20万円×12ヶ月)=300万円>200万円 よって200万円
※仮に3月を選んだ場合は540万円-(30万円×12ヶ月)=180万円となります
4.申請に必要な書類
①2019年(法人は前事業年度)確定申告書類
②売上減少となった月の売上台帳の写し
③通帳の写し
④(個人事業者の場合)身分証明書
5.申請手順
①持続化給付金ホームページへアクセス
②申請ボタンを押して、メールアドレスなどを入力
③入力したメールアドレスに、メールが届いていることを確認して本登録へ
④ID・パスワードを入力するとマイページが作成されます。
⑤必要書類を添付
6.福岡県持続化緊急支援金
福岡県が行っているもので、対象期間のうちひと月の売上が前年同月比30%以上50%未満減少した月がある場合に申請できますが、前年同月比50%以上減少した月がひと月もないことや、上記でお話ししました国の持続化給付金を申請していないことが要件となります。給付額(上限)は法人50万円、個人事業者25万円となっています。